「遺伝」か「環境」か

発達心理学において、

古くから行われてきたという

「遺伝」か「環境」かという議論があります。

人間の発達に影響を与えるものは

「遺伝」なのか「環境」なのか。

医師が行う診断や、心理職が行う見立ては、

日々、このテーマに取り組んでいると言えます。

現在は、

「遺伝」も「環境」も発達に大きく影響を与えている

という見方が支持されていますが、

故に、

診断見立ての難しさが増しています。

医師達の中でも、

神経発達症(発達障害)の特性に挙げられている

ADHD系の多動とトラウマ系の多動の

臨床的な分類は難しいと言われています。

診断とは

アメリカ精神医学会や世界保健機構が掲げる基準に沿って、

医師が症状を分類することです。

診断は、

治療方針を立てるために、

また、

治療(服薬など)が曖昧かつ無責任にならないように、

科学的・客観的でなければなりません。

一方、

見立てとは、

病気の種類だけではなく、

診断される方の姿が見えてくるものです。

診断見立ては治療の両輪となり、

精神科における治療は、

治療者と患者が人間的であり、

相互関係的でなければならないと言われています。

現代では、

多くの情報の拡散により、

子育て中の母達までもが、

我が子の育てにくさは「遺伝」なのか、「環境」なのか…

と、悩む状況があると感じています。

この子が問題なのか…

母である自分が問題なのか…

母達は「ずっと、悩んできました。」と、語られます。

当相談室で行うお子さんの見立ても、

母とカウンセラーがお互いに取り組む人間理解であり、

深い傾聴を通して、

お子さんの姿と、お母さんの姿が、

見えてくるものでありたいと思っています。

最後まで、

お読みくださり、ありがとうございました…🐘 

※2026年4月10日加筆修正あり。

<参考文献>

:完全カラー図解よくわかる発達心理学 法政大学文学部心理学科教授 渡辺弥生[監修] ナツメ社 

:DSM-5対応 神経発達障害のすべて 連合大学院小児発達学研究科 森則夫/杉山登志郎ー編 こころの科学2024年10月11日発行 日本評論社 

:知的障害と発達障害の子どもたち 本田秀夫 精神科医・医学博士 SB新書 

:「発達障害」と間違われる子どもたち 成田奈緒子 青春新書 

:子ども虐待という第四の発達障害 あいち小児保健医療総合センター 診療科部長兼保健センター長 杉山登志郎[著] 学研 

:HCMカウンセリングセミナー2025 2025.11.30資料『見立て8型 徹底解説』 高橋和巳

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